DEEP☆KICKのナンバーシリーズの本拠地であるテクスピア大阪で久々に行われた二部制興行。その前半を担ったのはKING琉と林ジャッカル裕人をメインにしたDEEP☆KICK 79だった。現役チャンピオンの登場はなかったが、期待の精鋭たちが勢ぞろい。いったい誰が一番目立っていたのか?。
(文・布施鋼治/写真・石本文子)
メインイベント KING琉 vs 林ジャッカル裕人
DEEP☆KICK-51kg1位の林ジャッカル裕人(心将塾)は当初対戦する予定だった対戦相手がケガによりドクターストップがかかったため、急きょKING琉(ROYAL KINGS)と対戦することになった。
琉は今年7月実施のDEEP☆KICK-51kgフレッシュマン1DAYトーナメントに選出されプロデビュー。準優勝に輝いたROYAL KINGS期待の15歳だ。
1R、ジャッカルはスピーディーなワンツーでプレスをかけ、奥足へのローで削っていく。ラウンド終了間際には右ハイキックで琉のアゴを上げた。
2R、試合の流れを変えたい琉はリング中央を陣取り、連打で反撃の狼煙を上げる。セコンドからは「出ろ」と進撃の合図が出るが、その通りにはなかなか動けない。それでも2分半過ぎになると、ジャッカルは鼻血を出すだけのダメージを負っていた。
オープンスコアは三者とも19-19のイーブン。こうなったら、お互い3Rに勝負をかけるしかない。ジャッカルは「手数で勝負」とばかりに先制攻撃を仕掛ける。一方の琉は蹴りをとってヒザを合わせるなどカウンターで勝負をかけ、終盤には攻撃のピッチを上げたが、決定打はなし。判定は1-0(ジャッカル)の痛み分けに終わった。
お互いあと一手、いや、二手か三手ほしいと思わせるような、どこかモヤモヤが残るメインイベントとなってしまった。琉も林も、まだのびしろはある。次戦で巻き返すしかあるまい。
▼メインイベント DEEP☆KICK-51kg契約 3分3R
△KING琉(ROYAL KINGS)
△林ジャッカル裕人(心将塾)
判定 0-1(29-29、28-29、29-29)
ダブルセミファイナル2 龍太郎 vs 林功太郎
DEEP☆KICKでは3勝5敗と負け越している25歳と3戦全勝の18歳の対戦となれば、どうしても若い林功太郎(山口道場)の方に注目がいきがちになる。
しかしこの日はベテランに片足を突っ込んだ龍太郎(VALIENTE)がベストファイトといえる試合内容で7歳下の林から三者とも30-28というスコアで判定勝ちを収めた。
勝負は1Rから動いた。龍太郎は右ボディフックを連打して試合の流れを掴み、さらに右ローで削っていく。とりわけローは効いているようで、林はバランスを崩したりスリップダウンを奪われる場面もあった。
2Rになっても、龍太郎は攻撃の手を休めない。再びボディフックとロー、さらに左のテンカオで追い打ちをかけ、林を窮地に追い込む。2分過ぎになると、リズミカルに右のアッパーやフックによる集中砲火を浴びせ、完全に試合の主導権を握った。
3R、大きなダメージを受けながら林は反撃を試みるが、もう龍太郎を攻略できるだけのスタミナは残っていなかった。
判定は三者とも30-28で龍太郎の勝利を支持した。会心の勝利にマイクを向けられた龍太郎は「前のトーナメントで不甲斐ない試合をしてしまって、気持ちを切り換えて練習してきました」と話す。
「前回は他団体のランキング1位の人(NKBフライ級1位の則武知宏)とやって勝つことができました。今回もランキング戦でしっかり勝ったので、僕にもう一回チャンスを下さい。-51㎏のトーナメント(の開催)、よろしくお願いします」
その動きを見ているだけでもよく練習していることがわかる龍太郎の思いは主催者に届いたか。
▼ダブルセミファイナル2 DEEP☆KICK-51kg契約 3分3R
○龍太郎(VALIENTE)
×林功太郎(山口道場)
判定 3-0(30-28、30-28、30-28)
ダブルセミファイナル1 豊原一行 vs 高尾昌宏
関西でも50歳以上限定のオヤジキック!
セミファイナル第1試合ではDEEP☆KICK MASTERS-63㎏王座決定トーナメント決勝が組まれた。今年7月の準決勝で揃って1RTKO勝ちを収めた豊原一行(TeamFreeStyle)と高尾昌宏(ENCOUNTER)が雌雄を決したのだ。
豊原が51歳ならば、高尾は54歳。しかも準決勝では勝利を得る前にともに2ノックダウンを奪っている。それだけに組み合わせが決まった時点でKO決着が期待されたが、案の定ふたりは期待を裏切らなかった。
1R開始早々、豊原が右の連打を浴びせると、負けじと高尾も返していく。燃えたぎる闘志に年齢など関係ない。壮絶な打ち合いとなるのに時間はかからなかった。そうした中、豊原は右の連打をクリーンヒットさせ、高尾をキャンバスに沈めた。
敗者の左目下は大きく腫れ上がっていた。1R1分18秒、KO勝ちを収めると、豊原はとても五十路とは思えない動きでバク宙やK-1の木村萌那を彷彿させる″もな蹴り″まで披露した。
「MASTERSのベルトは心から狙っていました。初めてのMASTERSのベルトということで、これは勝ち逃げでもいいですかね?(微笑)。また機会があったら、呼んでください」
51歳のチャンピオンにネクストはあるのか。
▼ダブルセミファイナル1 DEEP☆KICK MASTERS -63kg王座決定トーナメント決勝 1分30秒3R 延長1分1R
◎豊原一行(TeamFreeStyle)
×高尾昌宏(ENCOUNTER)
KO 1R1分18秒 10カウント
※ 高尾昌宏に1Rダウン×1有り
※豊原一行がDEEP☆KICK MASTERS -63kg初代王者に
第10試合 ハン・サンギュ vs 大利賢佑
DEEP☆KICKならではの異色の一騎討ちだった。中国で生まれ、現在は金沢を拠点に練習を積み重ねるハン・サンギュ(HAWK GYM)とK-1やKrushで活動する大利賢佑(ALL-WIN GYM)の一戦。1R、ハンは右ローを軸に相手を攻略しようとするが、大利はハイからのパンチで先制のダウンを奪う。
その後ハンは復調し右フックをヒットさせるなど、あわやという場面を作ったが、大利は狙い済ましたような右をクリーンヒットさせハンに引導を渡した。
近藤大晟(及川道場)がチャンピオンになったばかりの-65㎏戦線に要注意というべき強打者が現れた。
▼第10試合 DEEP☆KICK-65kg契約 3分3R
×ハン・サンギュ(HAWK GYM)
◎大利賢佑(ALL-WIN GYM)
TKO 1R2分41秒 レフェリーストップ
※ ハン・サンギュに1Rダウン×2有り
第9試合 小路督也 vs 菊池太一
小路督也がBLOW GYM所属ならば、菊池太一はM-BLOW所属という″BLOW″対決が実現した。両者はアマチュア時代は一度対戦。そのときは菊池が勝利を奪っているという。
リベンジを誓う小路は1Rから切れのあるジャブを武器に試合のペースを握る。2Rになっても小路の攻勢は勢いを増すばかり。右ストレートからの左ミドルなどのコンビネーションも冴えていた。
3R開始前、小路は「いくぞ~」と雄叫びをあげ、打ち合いに。この攻防でも菊池を後退させ、勝負を決定づけた。これまでDEEP☆KICKでは1勝1敗2分というレコードを残していた26歳はアマ時代の仇をプロで達成した。
▼第9試合 DEEP☆KICK-60kg契約 3分3R
○小路督也(BLOW GYM)
×菊池太一(M-BLOW)
判定 3-0(30-28、30-28、30-28)
第8試合 森謙太 vs 七夕
DEEP☆KICK79で最も大きなインパクトを残した一戦といえば、森謙太(秀心塾)と七夕(木内會)の重量級の一戦だろう。
見るからにいかつい風貌の森に対して、七夕は終始ポーカーフェース。1R開始早々、ローで様子を見て、チャンスと見るや一気に打ち合いへ。森がちょっと弱気な姿勢を見せるとさらにハンドスピードを加速させる形で一気に勝負を決めた。
自分のKO勝ちが決まるや、七夕は「ダァ~ッ」と雄叫びをあげた。
入場テーマ曲はNHK・Eテレ『いないいないばあっ!』の体操曲「ぐるぐるどっか~ん!」。その歌詞通りにぐるぐるどっか~ん!と勝負をつけた七夕は「DEEP☆KICKにこの階級のベルトはない。盛り上げるので、作ってください」と本部席の林実行委員長に猛烈にアピールした。
▼第8試合 DEEP☆KICK-95kg契約 3分3R
×森謙太(秀心塾)
◎七夕(木内會)
TKO 1R27秒 レフェリーストップ
※ 森謙太に1Rダウン×1有り
第7試合 山田真也 vs 平田大地
▼第7試合 DEEP☆KICK-63kg契約 3分3R
△山田真也(ESPERANZA)
△平田大地(ALL GYM)
判定 1-0(29-29、30-29、29-29)
第6試合 小寺愛斗 vs 長尾杏虹
▼第6試合 TOP☆RUN関西ジュニア-55kg王座決定戦 1分30秒3R 延長1R
×小寺愛斗(TEPPEN GYM 大阪)
○長尾杏虹(TEPPEN GYM 大阪)
判定 0-3(29-30、28-30、29-30)
※長尾杏虹がTOP☆RUN関西-55kg第27代王者に
第5試合 道端隆仁 vs 柚山祇大
▼第5試合 TOP☆RUN関西ジュニア-50kg王座決定戦 1分30秒3R 延長1R
○道端隆仁(小野道場)
×柚山祇大(魁塾 中川道場)
判定 2-0(30-29、29-29、30-28)
※道端隆仁がTOP☆RUN関西-50kg第29代王者に
第4試合 梶澤明主 vs 柚山望大
▼第4試合 TOP☆RUN関西ジュニア-45kg王座決定戦 1分30秒3R 延長1R
○梶澤明主(拳心會舘)
×柚山望大(魁塾)
判定 3-0(30-28、30-29、30-28)
※梶澤明主がTOP☆RUN関西-45kg第27代王者に
第3試合 矢野翔斗 vs 角南璃空人
▼第3試合 TOP☆RUN関西ジュニア-40kg王座決定戦 1分30秒3R 延長1R
○矢野翔斗(昇龍會)
×角南璃空人(ビンチェレあべの)
判定 3-0(30-27、30-28、30-27)
※矢野翔斗がTOP☆RUN関西-40kg第28代王者に
第2試合 石塚虎之介 vs 山本大地
▼第2試合 TOP☆RUN関西ジュニア-35kg王座決定戦 1分30秒3R 延長1R
×石塚虎之介(一心会)
○山本大地(寝屋川ジムTeamBadass)
判定 0-3(28-30、29-30、28-30)
※山本大地がTOP☆RUN関西-35kg第29代王者に
第1試合 西野晴哉 vs 田中空彪
▼第1試合 TOP☆RUN関西ジュニア-30Kgタイトルマッチ 1分30秒3R
×西野晴哉(山口道場/王者)
○田中空彪(ハリケーンジム/挑戦者)
判定 0-3(29-30、28-30、29-30)
※田中空彪がTOP☆RUN関西-30kg第29代王者に
◎DEEP☆KICK 79
2026年9月20日(日)
泉大津市・テクスピア大阪
OPEN 10:45 / START 11:00
◎株式会社アドバンス presents DEEP☆KICK 80
同日開催
OPEN 16:45 / START 17:00
〈会場アクセス〉
〒595-0025 大阪府泉大津市旭町22-45
〈チケット〉
VIP席(指定席) ¥15,000
S席(指定席) ¥8,000
1階A席(指定席) ¥7,000
2階A席(指定席) ¥6,000
スタンディング ¥5,000
※当日券は¥1,000UP
※一部、二部チケット別料金(全席入替制)
〈チケット販売〉
DEEP☆KICK実行委員会(TEL 06-6727-2001)
または出場選手および所属ジム
〈問い合わせ〉
DEEP☆KICK実行委員会(TEL 06-6727-2001)
https://www.deep-kick.com
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